関西在住のアラサー。コーヒー沼にハマり、自家焙煎コーヒー豆を買い漁る毎日。好きなコーヒー銘柄はエチオピアのイルガチェフェ。
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マラゴジッペ種は、アラビカ種の一つで、ティピカ種の突然変異として1870年にブラジルのバイーア州マラゴジッペ地区で発見されました。
マラゴジッペ種は生産性が低く、病気に対する耐性も弱いため、栽培が難しい課題があります。特に、さび病や炭疽病に対して耐性が低く、収穫量も非常に少ないため、流通量が限られています。
この品種の最大の特徴は、その非常に大きなコーヒー豆です。マラゴジッペ豆は、通常のコーヒー豆よりもサイズが大きく、見た目でも一目でその違いがわかります。
主にメキシコ、ニカラグア、コロンビアなどでも栽培されていますが、高品質なマラゴジッペを見つけることは困難です。最近ではエルサルバドルのアントニエタ農園で高品質なマラゴジッペが生産されており、その風味は黒糖のような甘みとフルーツの香りが特徴です。
コーヒー豆のさび病(さびびょう)は、主に「Hemileia vastatrix」と呼ばれるカビによって引き起こされる病気で、コーヒー栽培において最も恐れられている病害の一つです。この病気は、コーヒーノキの葉の裏側に付着し、菌糸を伸ばして葉肉を浸食します。結果として、光合成機能が失われ、葉は枯れてしまいます。さび病は非常に感染力が強く、風や雨によって胞子が広がり、農園から農園へと感染が拡大します。
さび病の初期症状としては、葉の裏に直径1〜2ミリほどの淡黄色の斑点が現れ、次第に黄褐色に変化しながら広がります。最終的には葉全体が枯れ落ちてしまい、コーヒーノキは二度と実をつけることができなくなります。この病気は特にアラビカ種に対して致命的であり、過去にはブラジルや中米で大規模な被害を引き起こしました。
さび病の管理にはいくつかの戦略があります。農薬の使用や耐性品種の栽培が一般的です。例えば、ロブスタ種やゲイシャ種など、さび病に強い品種への切り替えが進められています。また、研究によると、雨期に定期的に銅系殺菌剤を散布することで予防効果があるとされています。
マラゴジッペの栽培方法
マラゴジッペ種は、標高1,000メートル以上の地域で栽培されることが推奨されています。特に、北緯5度から南緯5度の地域では1,600メートル以上、北緯/南緯5度から15度の地域では1,300メートル以上が適しています。
マラゴジッペからパカマラ種の誕生
パカマラ種はマラゴジッペとブルボン種の交配で生まれました。
パカマラ種は、エルサルバドルで開発されたアラビカ種のコーヒー品種で、主に「パーカス」と「マラゴジッペ」という二つの品種を人工的に交配させて作られました。この品種は、特に大きな豆と独特の風味が特徴です。
豆のサイズ | パカマラの豆は非常に大きく、扁平で丸みがあります。これはマラゴジッペの遺伝子を引き継いでいるためです。 |
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風味 | フルーティーで複雑な風味があり、ナッツやチョコレート、スパイスのような味わいが感じられます。 バランスの良い酸味と甘味が特徴で、コーヒー愛好家に人気があります。 |
栽培条件 | パカマラは高地や火山性の肥沃な土壌が豊富な中南米の国々で栽培されており、特にエルサルバドル、グアテマラ、コスタリカ、ニカラグアなどが主な産地です。 |
ブルボン種は、アラビカコーヒーの栽培品種の一つで、高品質なコーヒー豆として知られています。この品種は、18世紀にレユニオン島(旧称ブルボン島)で栽培が始まり、その後世界中に広まりました。ブルボン種の豆は中くらいの大きさで、丸みを帯びており、風味はフルーティーで甘味が強く、酸味もしっかりとしていてバランスが良いとされています。また、繊細なアロマも特徴で、コーヒー愛好家に人気があります。
ブルボン種は主に中南米やアフリカの高地で栽培されており、ブラジル、コロンビア、エルサルバドル、ケニア、ブルンジ、ルワンダなどが主な産地です。
この品種はティピカ種と並ぶ2大優良品種と位置付けられています。ブルボンはティピカよりも生産性が高いですが、病気に弱く手間がかかる傾向があります。収穫量はティピカよりも20-30%ほど多いとされていますが、隔年での収穫となるため安定した生産には課題があります。
特にイエローブルボンやピンクブルボンなどの亜種も存在します。
マラゴジッペ種のおすすめ銘柄
グアテマラ ベジャビスタ農園 マラゴジッペ種 | 丸美珈琲店で販売されているこのコーヒーは、流通量が比較的少ない希少なマラゴジッペ種で、200gのパッケージで提供されています。 |
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アントニエタ農園 カシータ | 株式会社ミカフェートが提供するこのマラゴジッペエルサルバドルの高地で栽培されており、ウォッシュト製法で仕上げられています。大きな実を付けることで知られています |
マラゴジッペ種の焙煎方法
マラゴジッペ種は産地によって風味が異なるため、焙煎方法もそれに応じて調整する必要があります。
特に、スクリーンサイズが大きいことから、焙煎機のドラムの違いによって熱の伝わり方が変わります。
例えば、コロンビアやグアテマラ産のものは浅めの焙煎でフルーティな風味が際立ちます。
一方で、ニカラグア産のものは深めに焙煎することでマイルドでまろやかな風味が引き立ちます。
マラゴジッペ種のコーヒー豆は、主に中南米の特定の地域で栽培されています。以下に、主要な栽培地域と生産量の傾向をまとめます。
栽培地域 | 特徴 |
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ブラジル | マラゴジッペ種はブラジルのバイーア州で発見され、その名前もこの地域に由来しています。 大きな豆が特徴で、ティピカ種の突然変異として知られています。 |
メキシコ | 高品質なマラゴジッペが栽培され、深い焙煎でまろやかな風味が引き立ちます。 |
コロンビア | 高地で栽培され、独特の酸味と甘みを持つコーヒーとして評価されています。 |
グアテマラ | 高標高地域で育てられ、特にウエウエテナンゴ地域で高品質な豆が生産されています。 |
エルサルバドル | スペシャルティコーヒー市場で重要な役割を果たし、火山灰によるミネラル豊富な土壌で栽培されています |
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