「ブルーマウンテンコーヒーは本当に美味しいの?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
高級なイメージがあるブルーマウンテンコーヒーですが、値段に見合う価値があるのか、気になっているかもしれません。実は、その独特の風味や香りには理由があり、味わうことで贅沢な時間を楽しめます。
この記事では、ブルーマウンテンコーヒーの魅力をわかりやすく解説し、どうしてこのコーヒーが特別なのかをお伝えします。最後まで読むことで、あなたにとって最高のコーヒータイムが手に入るヒントが得られますよ。
関西在住のアラサー。コーヒー沼にハマり、自家焙煎コーヒー豆を買い漁る毎日。好きなコーヒー銘柄はエチオピアのイルガチェフェ。
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ブルーマウンテンとは
名前の由来は、ジャマイカ東部にある山の名前に由来します。「美しく神秘的な山」という意味を持つブルーマウンテン山脈の中でも、特定の地域でのみ栽培された豆だけが「ブルーマウンテン」と名乗れ、この地域の気候、昼夜の寒暖差、水はけの良さが、ブルーマウンテンコーヒーの品質を支えていると言っても過言ではありません。
イギリスの植民地であったジャマイカでは、イギリスから持ち込まれた苗木が植えられたことがブルーマウンテンコーヒー栽培の始まりです。ジャマイカのちょうど良い環境のおかげで、美味しいブルーマウンテンが成育し、世界に輸出されるようになったのです。
ブルーマウンテンコーヒーの特徴とは?
コーヒー好きの方ならご存じかと思いますが、一口にコーヒーといっても、さまざまな種類があります。ここでは、ブルーマウンテンコーヒーについて紹介します。
ブルーマウンテンコーヒーは、その味のバランスの良さが特徴です。コクがあり、酸味と苦味のバランスが絶妙で、多くの人々に愛されています。コクの深みや飲んだ際の口当たりの良さが特徴で、風味には酸味や苦味だけでなく、甘味も感じられます。
ブルーマウンテン山脈の適度な高地で栽培されたコーヒー豆は、湿度の高い気候と良質な土壌に恵まれています。そのため、ナッツのような風味を持ち、多くの人々に愛されるコーヒーになっているのでしょう。こうした恵まれた気候のもとで育ったブルーマウンテンコーヒーは、世界三大コーヒーのひとつに数えられています。他のふたつは、キリマンジャロとコナです。
コナはハワイ産のコーヒーで、クセがなく、酸味や苦味もほとんどありませんが、熟れたフルーツのような甘い香りを楽しむことができます。ハワイらしい特徴のあるコーヒーです。
キリマンジャロは大粒のコーヒー豆で、強い酸味と柑橘系の爽やかさがあり、芳醇な香りとともに、スッキリとした味わいを楽しめます。
ブルーマウンテンコーヒーは、のどごしが良く、上品な香りと甘味、苦味、酸味のバランスが優れており、深いコクを持つ上品なコーヒーです。
日本ではブルーマウンテンコーヒーの消費量が非常に高く、生産量の約80%が日本向けに輸出されています。これにより、日本人にとって特別な存在となっており、毎年1月9日は「ジャマイカ ブルーマウンテンコーヒーの日」として記念されています
涼やかで雨が多く、地質の良い環境でゆっくりと育てられるため、実が引き締まり、香り高いブルーマウンテンコーヒーが生まれます。その上品な香りから、「コーヒーの王様」と称され、多くの人々に愛され続けているコーヒーなのです。
ブルーマウンテンコーヒーの産地
ジャマイカは、大部分が小さく低い山々で構成されています。最高峰である標高2,256mのブルーマウンテン山脈は東西に広がっており、昼夜の温度差が大きく、頻繁に霧が発生する地形です。この地形がコーヒー豆に良い影響を与え、ブルーマウンテンはコーヒーの産地として非常に適しています。
コーヒー豆を栽培するには、地質、気候、日当たり、降雨量など、さまざまな条件が重要です。ここでは、ジャマイカの特性とコーヒー豆栽培の利点を照らし合わせて考えてみましょう。
① 気温
ジャマイカの平均気温は年間を通して安定しており、約20〜25℃です。ただし、標高が高いため、朝晩の温度はやや下がります。この温度差が、コーヒー豆の栽培に適した環境を作り出します。
② 降雨量
ブルーマウンテン豆に最適な降雨量は年間2,000〜2,500mm程度で、ジャマイカの降雨量はこの範囲に適しています。雨季と乾季があることが、コーヒー豆の生育にとって重要な要素です。
③ 日照
日照時間の管理は難しい点です。ブルーマウンテン豆にとって、日照が長すぎると木に悪影響を与え、短すぎると成長が遅れ、収穫量が減少します。このため、適切な日照が必要です。
④ 地質と肥料
栽培地の土壌の耕し具合、水はけ、肥沃度もコーヒー豆の成育には欠かせません。ジャマイカのブルーマウンテンは、地質やミネラルの豊富さ、水はけ、肥沃さにおいても最適な条件が揃っています。
ブルーマウンテンコーヒーが高い理由
まず、栽培されているのはジャマイカのブルーマウンテン地方のみと地域が限定されており、そのため収穫量が少なくなります。
供給量が限られているため、自然と価格も高くなります。さらに、ブルーマウンテン豆は手作業で摘み取られ、厳しい基準で品質管理が行われた高品質な豆のみが出荷されます。
加えて、ブルーマウンテン豆の成育には適切な気候条件と恵まれた地質が必要です。これらの条件を満たしている豆であるため、その品質に見合った高価格になるのも当然です。さらに、ブルーマウンテンは世界的に高級なブランドとしても知られており、多くの購入者にとって「ブルーマウンテン=高価」という認識があるため、高値で取引されています。
余談ですが、ブルーマウンテンコーヒーはイギリス王室とも深い関係があり、王室でよく愛飲されているそうです。戴冠式の際には、ブルーマウンテンコーヒーが式典に用意され、王室御用達となったようです。イギリスといえば紅茶を連想しがちですが、ブルーマウンテンコーヒーが飲まれているというのは、興味深い事実ですね。このように、王室に愛されるほどの品質から、ブルーマウンテンコーヒーは高級品として広く認知されています。
ブルーマウンテンコーヒーの歴史
ブルーマウンテンコーヒーの歴史は18世紀にさかのぼります。当時、ジャマイカはイギリスの植民地であり、イギリス人がジャマイカにコーヒーの苗木を持ち込んだことから、ブルーマウンテンコーヒーの栽培が始まりました。その苗木が植えられた場所が、ブルーマウンテンエリアだったのです。18世紀末には、コーヒー豆の輸出も始まり、現在ではコーヒー産業公社によって厳選された、世界三大コーヒーの一つとして広く知られるようになりました。
ブルーマウンテンコーヒーの歴史は、18世紀に遡ります。
- 1728年: ジャマイカの総督ニコラス・ローズ卿が、フランス領マルティニーク島からコーヒーの木をジャマイカに持ち込みました。この苗木はブルーマウンテンエリアに植えられ、ジャマイカでのコーヒー栽培が始まりました。
- 18世紀末: コーヒーの生産が本格化し、輸出が始まりました。しかし、奴隷制度の廃止や労働力不足により、一時的に生産が衰退しました。
- 1943年: イギリスの農業アドバイザーによってコーヒー産業復興計画が作成されました。
- 1948年: コーヒー産業公社(CIB)が設立され、ブルーマウンテンコーヒーのブランド化が進められました。これにより、品質管理が強化され、世界的な高級ブランドとしての地位を確立しました。
ブルーマウンテンコーヒーの選び方
ブルーマウンテンコーヒーの選び方について解説します。
ブルーマウンテンコーヒー豆の
ブルーマウンテンコーヒー豆の格付けは、主にスクリーンサイズ(豆の大きさ)と欠点数(異物や欠点豆の数)によって決まります。この格付けシステムは、ジャマイカのブルーマウンテン地域で生産されたアラビカ種のコーヒー豆に特有のもので、品質を保証するために厳格な基準が設けられています。
グレード | スクリーンサイズ | 欠点数 | 特徴 |
---|---|---|---|
ブルーマウンテン No.1 | 17(約6.8mm)以上18未満 | 300gあたり3%未満 | 最も高品質で、均一なサイズと非常に少ない欠点が特徴です。 |
ブルーマウンテン No.2 | 16(約6.4mm)以上17未満 | 300gあたり3%未満 | No.1よりも若干品質が劣りますが、依然として高品質です。 |
ブルーマウンテン No.3 | 15(約6.0mm)以上16未満 | 300gあたり3%未満 | さらに品質が下がりますが、良好な風味を持っています。 |
セレクト | 15(約5.96mm)以上18未満 | 300gあたり5%未満 | 最も低い格付けですが、まだ飲用可能な品質です。 |
この格付けは、ジャマイカ政府の農水省管轄下にあるコーヒー産業公社(CIB)によって管理されており、消費者は安心して購入できる品質保証がされています。また、ブルーマウンテンコーヒーはその栽培環境にも恵まれており、標高800~1,200mの高地で育てられています。この高地特有の寒暖差が豆の風味を豊かにし、独特の香りと味わいを生み出します
ブルーマウンテンコーヒーの購入方法
ブルーマウンテンコーヒーをオンラインで購入する場合、Amazonや楽天市場がおすすめです。
例えば、Amazonでは、澤井珈琲のブルーマウンテンコーヒーが500g 5,511円で販売されています。No.1の味と称され、上品かつ優美な香りが特徴で、最高傑作と言われています。
また、UCC珈琲探究のブルーマウンテン150gが1,279円で販売されています。個性豊かな味わいが自慢で、優雅な香りとまろやかな味わいを楽しめます。さらに、サステナブルな取り組みにも挑戦しています。
(参考リンク: 澤井珈琲、UCC珈琲探究)
楽天市場では、ブルーマウンテン100%コーヒー40gが1,500円で販売されています。やや高価ですが、プレゼントや自分へのご褒美にぴったりです。香りとコク、苦味のバランスが絶品と言われています。
(参考リンク: 楽天市場のブルーマウンテン)
オンラインで購入する際には、送料無料かどうかをしっかり確認しましょう。安さにつられて購入しようとしても、送料が別途かかる場合があります。また、口コミをチェックして参考にするのも良いでしょう。
実店舗では、KALDIがおすすめです。KALDIでは定番から期間限定品まで約30種類のコーヒーを取り揃えています。
店舗で買う利点としては、コーヒー担当者が好みに合ったコーヒーを提案してくれる点があります。200g単位で購入が可能です。ブルーマウンテンは200gで1,998円と少々高価ですが、バランスの取れた飲みやすい味が「お茶のようだ」と評判です。
その他、タリーズやドトールもおすすめの店舗です。ブルーマウンテンコーヒーを飲めるカフェとしては、神戸珈琲物語があります。1杯1,300円とかなり高価ですが、時には自分へのご褒美としていかがでしょうか。
ブルーマウンテンコーヒーのおすすめ銘柄
ブルーマウンテンコーヒーは、その高品質と独特の風味から多くのコーヒー愛好家に支持されています。以下におすすめの銘柄を紹介します。
銘柄 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|
ヒロコーヒー ブルーマウンテン NO.1 | 100gあたり約2,000円から3,000円 | ジャマイカのセントアンドリュー・クライスデール地区で収穫された豆を使用し、ナッツのような香りと上品な苦味が特徴です。ミディアムローストで焙煎されており、豆本来の香りを楽しむことができます。 |
ウエストフィールド ブルーマウンテンブレンド50 | 100gあたり約1,000円以上 | ブルーマウンテンを50%使用したブレンドコーヒーで、華やかな香りとコシのある味わいが特徴です。すっきりとした後味が楽しめます。 |
銀河コーヒー ブルーマウンテン セントピータースNo1 | 100gあたり約2,000円から3,000円 | 果実の酸味とまろやかな苦味が絶妙にバランスを取っており、余韻が長く楽しめます。 |
すてきなじかん 辻本珈琲 グルメドリップコーヒー ブルーマウンテンブレンド | 100gあたり約1,000円以上 | ブルーマウンテンNo.1をベースにしたドリップコーヒーで、柔らかな酸味とほどよい苦味が特徴です。 |
キャラバンコーヒー ブルーマウンテンブレンド | 100gあたり約1,000円以上 | 上品な香りとクリアな味わいが楽しめるブレンドで、フルーツのような酸味と甘みのある後味が特徴です。 |
ブルーマウンテンコーヒーに関するよくある質問と回答
ブルーマウンテンコーヒーに関するよくある質問と回答を解説します。
ブルーマウンテンコーヒーの酸味は強いですか?
「酸味の王様」と言われるほど酸味が強いと言えます。酸味の強いコーヒーとして挙げられるのは、中南米やアフリカ産のものが多いです。モカやキリマンジャロ、そしてブルーマウンテンなどの品種は、酸味が特徴となっています。
焙煎の仕方によって酸味の度合いは変わりますが、長時間焙煎すると酸味が減り、代わりに苦みが増します。コク、香り、苦み、酸味といった味覚のバランスを整えることで、コーヒーの味わいに深みが生まれるのです。
酸味に対する好みは人それぞれ異なりますが、ブルーマウンテンではこの酸味こそがバランスを整え、爽やかさを引き出してくれる要素です。酸味の強いコーヒーは、デザートやフルーツに合う飲み物として選ぶと良いかもしれません。
ブルーマウンテンはなぜ青いのか?
コーヒー豆は、ジャマイカ東部に広がるブルーマウンテン山脈で栽培される農作物です。「青い山で育ったコーヒー」という理由からブルーマウンテンと名付けられました。
しかし、山が青いわけではなく、コーヒーの木が放出する「揮発性テルペン」と呼ばれる化学物質が太陽の光を屈折させ、山が青く見えるのです。
そのため、ブルーマウンテンコーヒーは特別な存在とされ、収穫後は木樽に入れられて輸出されます。通常のコーヒー豆は麻袋に入れられることが多いですが、この点からもブルーマウンテンが丁寧に扱われていることがわかります。こうして私たちの手元に届くブルーマウンテンは、最高級の品質となり、高価で取引されることも納得できるでしょう。
まとめ:ブルーマウンテンコーヒーを知ってコーヒーを味わおう
ブルーマウンテンは、かつてイギリスの植民地であったジャマイカ東部のブルーマウンテン山脈で栽培されたコーヒー豆です。イギリス人が苗木を植えたことがきっかけで、成育が進み、輸出されるまでになりました。この豆はバランスの取れた味わいで、多くの人々に愛されています。
「酸味の王様」と称されるほど強い酸味を持ちながらも、後に残るコクや甘味があり、特に日本人に人気のあるコーヒーです。
もし生豆を手に入れることができれば、自宅でフライパンなどを使って自分好みの香りや味に焙煎する楽しみもあるでしょう。ブルーマウンテンは単なるコーヒー豆ではなく、成育や輸出に至るまで大自然と人の手がかけられた、非常に奥深い作物なのです。
ブルーマウンテンが好きな方は、ジャマイカのブルーマウンテン山脈を訪れてみるのも良いかもしれません。長旅になりますが、実際に現地を訪れることで、さらにブルーマウンテンコーヒーへの愛が深まるでしょう。
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