カーサバリスタは、日本能力開発推進協会(JADP)認定による、コーヒーの専門家としての資格です。
今回は、カーサバリスタ資格の概要や取得方法について解説します。資格の特徴や試験内容、活かせる場面など幅広くご紹介しますので、資格取得の検討にお役立てください。
では、ぜひ最後までご覧ください。
\きつねコーヒーファミリーに参加しよう!限定イベント&豆の裏話も/
好きなコーヒー銘柄 コスタリカジャガーハニー、モカなど
コーヒーは1日3~5杯は飲んでいます。好きな時に飲みたいのでハンドドリップ派。ブラックかカフェオレ(砂糖なし)が好きです。酸味よりコク重視。
カーサバリスタとは
(画像引用:日本能力開発推進協会)
開催時期 | 所定講座のカリキュラム修了後、在宅で受験が可能 |
受験資格 | 認定教育機関(キャリカレ)が行う教育訓練の全カリキュラム修了者 |
受験方法 | 在宅で検定試験を受験する |
受験金額 | 5,600円(税込) |
合格基準・合格率 | 全問題の合計点数が70%以上で合格 |
カーサバリスタ資格は、コーヒー業界の専門資格として、バリスタ志望者の登竜門となっています。本資格の特徴は、コーヒー豆の生産地や栽培方法、焙煎度合いといった豆の特性から、理想的な抽出温度や時間までを体系的に学べる点です。
バリスタとしての知識が重要なので、サイフォン式やフレンチプレスなど、多様な抽出方式に関する学習もあります。
合格後は、飲食業界やカフェなどでの就職、自身の独立開業時の信頼性向上にも繋がります。また、コーヒー愛好家として自身の知識や技術を深めるためのものとして役立ち、アピールポイントとしても十分に活用できる資格です。
カーサバリスタの試験方式と対策
(画像引用:キャリカレ)
カーサバリスタの資格の特徴は、在宅でテキストを参照しながら試験に臨めることにあります。忙しくてなかなかまとまった時間が取れない社会人や、働きながらカフェ開業を目指す方にとって、極めて実践的な試験方式となっています。
カーサバリスタの試験は日本能力開発推進協会(JADP)が行いますが、受験要件として認定教育機関(キャリカレ)が行う講座の全カリキュラム修了が条件となっています。
つまり手順としては、
- キャリカレのコーヒー&紅茶カフェマスター講座を受講する
- 講座終了後、JADP公式サイトから検定試験の申し込みをする。
- 自宅で検定試験を受験する
- 合否発表(答案発送後、1か月で送付)
という流れになっています。
試験形式と出題範囲
試験日程 | 講座のカリキュラム修了後、在宅で受験 |
答案提出期限 | 特になし |
問題数 | ― |
試験時間 | 特になし |
合否発表日 | 答案提出・JADPの受付後約1か月後に送付 |
カーサバリスタの試験は、テキストを見ながらの解答が可能です。
資格試験の趣旨は、知識と実践力がしっかりと身についているかを問うもの(引用:キャリカレ)
とされているので、暗記のみに時間を費やす必要はありません。
じっくりと自分で考えつつ、わからない箇所は調べながら受験できるので、緊張せずに余裕をもって試験に臨めるのがメリットです。
また講座を修了していることで、試験に必要な範囲の学習は出来ているので安心です。
出題範囲には、コーヒーの歴史、生産国、焙煎方法、抽出技術など、バリスタに必要な専門知識が含まれています。
カーサバリスタ試験当日の流れと注意点
カーサバリスタの試験は在宅で受験できますが、キャリカレでの講座受講修了後に自分で協会HPから申し込む必要があります。試験を受けるまでの流れは以下のようになります。
キャリカレの講座とは別に、自分で試験の申し込みをする必要がある点は注意が必要です。
カーサバリスタの受験料や認定料、手数料
カーサバリスタ試験の受験料は、5,600円(税込)です。合格後、認定証と認定カードが送付されますが費用は必要ありません。
名前の変更や認定証の紛失などによる認定証の再発行には、再発行手数料として4,500円(税込)が必要になります。
カーサバリスタ資格の発行と有効期限
カーサバリスタは更新の必要がなく、一度取得したらずっと保有できる資格です。そのため、カーサバリスタ資格の有効期限はありません。
カーサバリスタ受講申し込みの流れ
カーサバリスタ資格の受験には、日本能力開発推進協会(JADP)認定教育機関であるキャリカレ講座の受講修了が必須となっています。
以下で、キャリカレの受講申し込みの解説をします。ハガキ申し込みも可能ですが、WEBから申し込むとハガキ申し込みより10,000円オフになるので、WEBからがお得です。
- キャリカレ「コーヒー&紅茶カフェマスター」受講申し込みボタンを押す
- お客様情報を入力(amazonのアカウント連携も可能)する。
- 入力後、画面一番下の「次へ進む」ボタンをクリックする。
- 続いて、住所等を入力する
※別途お届け先の指定、お届け時間の希望等はこの画面で行う
- 画面下の「通信教育 受講生利用規約」「個人情報の取扱いについて」「特定商取引法に基づく表記」についての規約を確認後、チェックボックスにチェックをつける
- 画面一番下の「次へ」ボタンをクリックする
- お支払方法の選択をする(クレジットカード、Paypay、代金引換等)
※割引クーポンがある時はここで入力をする。
- 入力内容を確認しOKの場合は、受講登録を完了する
講座修了後、JADPの公式サイトから受験申請を行います。申請完了後、在宅試験に必要な一式が送付されます。
コーヒー認定団体資格の種類と関連資格
コーヒーの世界において代表的な認定機関には以下の2つの団体があり、コーヒーに関する資格も複数あります。最初に、主な認定団体についてご紹介します。
全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | コーヒーの基礎知識から実践的なテイスティングまでを段階的に学べる コーヒーインストラクター検定の認定団体 |
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ) | 高度な専門知識と実務経験を要求される上位資格 コーヒーマイスターの認定団体 Qグレーダー(コーヒーの品質を評価する専門職)は、国際的にも認められた資格 生豆の品質評価から焙煎後のカッピングまで、幅広い専門スキルが求められる |
次に、コーヒー関係の主な資格と特徴をまとめてみます。
資格名 | 特徴 |
コーヒープロフェッショナル | 日本技能開発協会(JSADA)が認定 コーヒーの専門家の知識と基本の技術習得が目的 コースによって「利き豆セット・コーヒーミル」が付属し、より実践的に学びたい人におすすめ |
コーヒースペシャリスト | 日本能力教育促進協会(JAFA)が認定コーヒーに関する知識を深め広めるのが目的 資格取得のための講座がある |
JBAバリスタ | 日本バリスタ協会が認定 レベル1からレベル3までレベル2の合格率は27%、レベル3は13% (バリスタとしての実務経験が必要) |
SCAJコーヒーマイスター | 講座受講後に試験を受ける合格率は約80% 日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が認定 コーヒーの総合的な知識に加え、お客様に提案ができるプロのコーヒーマン養成が目的 2024年8月時点で6,924人が資格を取得上位のアドバンスド・コーヒーマイスターもある初心者でも挑戦しやすい |
UCCドリップマスター | UCC上島珈琲が認定講座受講後に認定される(合格率は非公開) ユーキャンの通信講座で取得可能比較的取得しやすい資格 |
コーヒーインストラクター | 全日本コーヒー商工組合連合会が認定 1級から3級まで2級の合格率は94%、1級は25%前後(3級は任意)1級の受験には2級の合格が必須 |
初心者におすすめのコーヒー資格はコーヒーインストラクター2級ですね。
資格名 | 主催団体 | 費用 |
コーヒーインストラクター検定【2級】 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会2万5,000円(税込)受験料5,000円(税込)(合格時) 認定登録料5,000円(税込) 合計3万5,000円(税込) |
コーヒーインストラクター検定【1級】 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会4万円(税込) 受験料1万円(税込) (合格時) 認定登録料5,000円(税込) 合計5万5,000円(税込) |
コーヒー鑑定士 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会5万円/1教科(税込) ※講習会と試験はセット 受験料1万円/1教科(税込) ※再受験時(合格時) 認定登録料5,000円(税込) 合計15万5,000円(税込) |
共通テキスト | コーヒー検定教本4,000円(税込・送料別) ※日本全国送料600円 (1個口につき・1個口3冊まで) 合計4,600円(税込) |
(参考:JCQA公式)
カーサバリスタ試験対策で買うべきコーヒー参考書3選
カーサバリスタの試験に役立つ参考書を3つ選びご紹介します。
カーサバリスタ テキスト(キャリカレ)
発行年月日 | ― |
内容 | コーヒー編紅茶編開業ノウハウ ※コーヒー編・紅茶編で使用する抽出器具、コーヒー豆と茶葉が付属 |
価格 | 講座受講料に含まれる |
講座受講で送られてくる公式テキストと付属キットを最大限活用することが、合格への近道です。
フルカラーイラストや図が豊富に盛り込まれて、ビジュアルで理解しやすい作りとなっています。また、スマホなどから解説動画も視聴できるため、理解の助けになります。
疑問点も質問でき、専任の講師が丁寧に回答をします。また添削課題も紙とスマホから選択できるので、自分に便利な方法で学習が進められるのがメリットです。
また標準学習期間は3ヶ月ですが、受講開始時のサポート期間までは無料でサポートが受けられるので安心です。参考書には質問サポート等はない場合が多いので、このメリットを活用しましょう。
理由がわかればもっとおいしい! コーヒーを楽しむ教科書(井崎英典著/ナツメ社)
発行年月日 | 2020年1月22日 |
内容 | 初心者からコーヒー愛好家までカバーコーヒー豆、道具の選び方、コーヒーの淹れ方などを、カラーイラストで解説 |
価格 | 1,518円(税込) |
2014年のWBC(ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ)での優勝者である井崎氏が監修しています。
コーヒー生産地の特徴や品種による味わいの違い、焙煎度合いによる風味変化など、科学的根拠に基づいた専門知識が、イラストと共にわかりやすくまとめられている点です。
初心者でも理解しやすく上級者の興味も満たす知識と経験に基づく考察が、随所に散りばめられています。
スペシャルティコーヒーの選び方や、バリスタとのコミュニケーションのコツなど、実践的なアドバイスも充実。コーヒーの奥深さを知る入り口として、また玄人の技術向上のための指南書として、双方に価値ある一冊となっています。
コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス 1956)(旦部幸博著/ブルーバックス)
発行年月日 | 2016年2月19日 |
内容 | コーヒーの風味、味わいを科学的に分析理系好きな方におすすめの、実験的な解説多め |
価格 | 1,188円(税込) |
こちらの書籍は新書で、手軽に読める点がメリットです。コーヒーのおいしさを感覚的にのみではなく科学的に分析した内容になっています。
コーヒーの成分やコーヒーを淹れる際に起こっているプロセスを細かく分析し、コーヒーのおいしさと味わいがどこからどのように生まれるのかを解説しています。
直感的なおいしさがどこから来るのか、何が違うのかを知ることによって、自分の感覚のみではなくほかの人にもアピールできるコーヒーを淹れられるようになるでしょう。
カーサバリスタに合格する3つの学習方法
カーサバリスタに合格するために効果的な方法を、3つに絞ってご紹介します。一回で合格を狙うために、ぜひ参考にしてください。
キャリカレの講座を受講する
カーサバリスタ試験を受けるためには、認定講座の修了が必須条件です。キャリカレが認定講座なので、まず講座を受講する必要があります。
キャリカレの講座は「コーヒー&紅茶カフェマスター」として、カーサバリスタとティースペシャリストの2資格に対応したものです。
コース名 | サポート期間 | 料金 |
Bコース | 700日 | WEB申込一括払い/98,800円(税込) 分割払い/月々4,770円の24回払い |
Aコース | 800日 | WEB申込一括払い/108,800円(税込) 分割払い/月々5,260円の24回払い |
Cコース | 600日 | WEB申込一括払い/88,800円(税込) 分割払い/月々4,290円の24回払い |
ネットからの申し込みで、通常価格より10,000円お得な上記の料金で申し込みが可能です。
カーサバリスタの資格講座だけでよいのでは?とも思われますが、カフェや紅茶専門店で働くことを目指せる資格です。
この機会に、カーサバリスタとティースペシャリストの両方を学んでおくと、知識や仕事の幅が広がり、資格取得後の活動範囲もより広くなると期待できます。
カーサバリスタとティースペシャリスト両方の資格取得を目指す場合は、日本能力開発推進協会(JADP)の認定試験を別々に受験する必要があります。
通信講座を受講しつつ知識を増やす
通信講座の受講に加え、それ以外にもコーヒー関連の知識を深めていくと、より講座の知識が入りやすくなります。
通信講座の受講のみでは飽きてくる可能性もあるので、時には気分転換と知識を増やすために街に出て、評判のカフェ巡りなどをしてみるとよいでしょう。
ショップのスタッフと話す機会があれば、現場の声やオリジナルの視点などを聞け、よい刺激になる可能性があります。
本だけでなく実際に手を動かしてコーヒーを淹れてみる
知識のインプット(入力)とともに、コーヒーを自分で淹れるアウトプット(出力)を行うのが、一番のコーヒーの勉強となります。
実際に自分の手でコーヒーを挽き淹れてみると、頭で考えていたのとは違う結果になったり予想外の現象が起こります。
なぜそうなるのかを実際に体感し考えることで、講座で学ぶ知識を確実に身につけられるでしょう。
カーサバリスタに関するよくある質問
カーサバリスタに関するよくある質問について解説します。
過去問は入手できる?
カーサバリスタは民間資格で、キャリカレが講座を展開しています。過去問の市販はありません。
過去問はありませんが、資格試験は在宅でテキストで確認しながら受験可能なので、講座を受講してしっかり取り組んでいれば過去問の必要はありません。
カーサバリスタは就職・転職・副業・独立に役立つ?
飲食業界やコーヒー関連の仕事に就きたい方に、とくに役立つ資格です。資格を持つことで、履歴書にアピールポイントを加えることができ、採用担当者に好印象を与えることができます。
また副業としてカフェやイベントでバリスタとしても活躍する可能性を秘めています。完全な独学とは異なり効果的に学習してスキルを身につけているため、副収入を得るチャンスが広がるでしょう。
独立して自分のカフェ開業を目指す方も、自分のスキル向上とともに顧客に対してもアピールできるカーサバリスタの資格を取得することは、プラスになります。
ぶっちゃけ、カーサバリスタを取っても意味はない?
国家資格ではないカーサバリスタは意味ない、というネットでの口コミもありますが、それは個人的なご意見だと思われます。
確かに民間の認定資格ですが、コーヒーについて体系的に学び試験で合格したという実績、その継続力は確実に自身の力になっています。
カーサバリスタを取得したのですぐバリスタとして活躍できるか、といわれると必ずしもそうではありませんが、資格取得はあくまでもスタート地点です。
カーサバリスタは履歴書にも記載できる資格です。自分のスキルアップと、アピールポイントとして活用できるため、その後の努力でどんどん役立てていけます。
再試験制度について教えて!
キャリカレのコーヒー&紅茶カフェマスター講座の修了者であれば、カーサバリスタの再試験には何回でも挑戦できます。
ただ、講座受講料にカーサバリスタの受験料は含まれていないため、再試験を受けるごとに受験料の支払いが必要です。
カーサバリスタ試験対策でつまずきやすいポイントはどこ?
カーサバリスタの試験は、在宅で受験可能です。テキストを見ながらリラックスした状態で受験できるのが最大のメリットです。
認定団体である日本能力開発推進協会(JADP)の設定する合格基準は、得点率70%以上となっています。テキストを見ながら解答できますが、油断して記入漏れがあったり書き間違いがあったりすると得点率が下がる可能性があります。
記入が終わった後に、後回しにした未回答のらんがないか、書き間違いがないかをもう一度確認するのが重要です。時間をかけてもいいので、確実に合格を狙いましょう。
カーサバリスタとは:まとめ
カーサバリスタ資格は、日本能力開発推進協会(JADP)認定の民間資格です。バリスタ技術、コーヒー豆の生産地や栽培方法、焙煎度合いによる風味の変化などを習得できます。
在宅受験により、全国どこからでもチャレンジが可能です。合格後は公式の認定証とカードが発行され、プロフェッショナルとしての証明となります。
カーサバリスタ受験のためには認定講座の修了が必要です。キャリカレの講座ではティースペシャリスト講座修了も可能なので、カフェビジネスにおいて幅広い専門性を身につけることができます。
これは、昨今のカフェ業界で求められる「コーヒーと紅茶の両方に精通した専門家」というニーズに応える特徴といえます。
コメント