コーヒー鑑定士は、コーヒーの品質評価のプロフェッショナルとして、豆の選定から焙煎、抽出までの全工程に精通する専門家です。
今回は、コーヒー鑑定士の仕事内容や必要な資格、なり方についてご紹介します。コーヒー業界への就職やキャリアアップを考えている方に幅広くご紹介します。
▼この記事でわかること
コーヒー鑑定士の受験資格と試験内容
コーヒー鑑定士の受験方法・受験料
コーヒー鑑定士になるための講習
コーヒー鑑定士の合格率と難易度
年収や待遇の実態
活躍できる職場
コーヒー鑑定士にあこがれている方、目指している方はぜひ最後までご覧ください。
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好きなコーヒー銘柄 コスタリカジャガーハニー、モカなど
コーヒーは1日3~5杯は飲んでいます。好きな時に飲みたいのでハンドドリップ派。ブラックかカフェオレ(砂糖なし)が好きです。酸味よりコク重視。
コーヒー鑑定士とは?
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が認定するコーヒー鑑定士は、日本のコーヒー業界で権威ある資格の一つです。生豆の品質評価から焙煎後の風味判定まで、プロフェッショナルとして確かな知識と技術が求められます。
資格取得には、コーヒーの栽培・精製・焙煎・抽出に関する体系的な知識に加え、官能評価(カッピング)の実技試験も課されます。
特にカッピング(味覚評価)では、異なる産地や加工方法による風味の違いを正確に識別する能力が必要不可欠です。
コーヒー鑑定士の役割と仕事内容
コーヒー鑑定士の主な役割は、コーヒーの生豆の品質評価からカッピング(味覚評価)、焙煎工程の管理まで多岐にわたります。
特に重要なのは、コーヒー豆の品質を評価してのグレード付けや、バイヤーの要望を反映したブレンドの作成です。また、コーヒーショップやロースターでは、新商品開発やブレンド調整にも携わり、時には講習会の講師として知識の普及活動も行います。
コーヒー鑑定士に必要な知識と技術
コーヒー鑑定士には、生豆の栽培方法から収穫後の精製工程、さらには焙煎技術まで、幅広い専門知識が求められます。必要な専門知識をまとめると、下記のとおりです。
- 世界各地の産地特性や豆の品種に関する知識
- 味覚や嗅覚の優れた感性による評価力・分析力
- ISO(国際標準化機構)規格に基づく品質評価基準(ISO6666、ISO1446など)の習得
- SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)の評価シート使用の習得
コーヒー鑑定士が活躍する職場と働き方
コーヒー鑑定士の活躍の場は、大手コーヒーメーカーの品質管理部門から、専門商社の仕入れ部門、さらには個人経営のスペシャルティコーヒーショップまで多様です。
近年は、サードウェーブコーヒー(単一品種・単一農園のコーヒー)の普及に伴い、小規模ロースターでの需要も増加しています。また、フリーランスとして複数の会社にコンサルティングを提供する鑑定士も増えています。
有名な日本人コーヒー鑑定士
日本を代表するコーヒー鑑定士で有名な方を紹介します。
栗田鏡子氏 | キャピタル(株)代表取締役社長 | ブラジルサントス商工会議所認定コーヒー鑑定士 コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)認定コーヒー鑑定士 ※日本バリスタ協会(JBA)のバ リスタレベル1および2の資格も取得 |
渡邊 章男氏 | キャピタル(株) | コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)認定 コーヒー鑑定士 |
藤田靖弘氏 | キーコーヒー(株)マーケティング本部市場戦略部コーヒー教室シニアインストラクター | J.C.Q.A(全日本コーヒー検定委員会)認定 コーヒー鑑定士CQI認定 Qアラビカ グレーダー |
またUCCコーヒーアカデミーの講師陣や、スペシャルティコーヒー協会で活躍する専門家も多数います。
特に注目すべきは、栗田鏡子氏など国際的なコーヒーコンペティションで審査員を務める方々で、世界的にも高い評価を受けています。
有名なコーヒー鑑定士の多くは、自身の経験をもとに後進の育成にも力を入れており、業界全体の発展に貢献しています。
コーヒー鑑定士への道のり
コーヒー鑑定士の資格取得には、体系的な学習と実践的な経験の両方が欠かせません。理論と実践を組み合わせた総合的なアプローチが求められ、通常2年ほどの準備期間が推奨されています。
特に実技試験では、生豆の品質評価からカッピングまでの一連の工程で高度な判断力が問われます。以下ではコーヒー鑑定士資格の具体的な取得ステップと、学習方法について解説します。
資格取得までのステップ
コーヒー鑑定士を目指す第一歩は、コーヒーインストラクター2級取得から始めます。その後、1級を取得し、実務経験を積みながら鑑定士試験に挑戦します。
資格名 | 主催団体 | 費用 |
コーヒーインストラクター検定【2級】 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会2万5,000円(税込) 受験料5,000円(税込)(合格時)認定登録料5,000円(税込) 合計3万5,000円(税込) |
コーヒーインストラクター検定【1級】 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会4万円(税込) 受験料1万円(税込)(合格時) 認定登録料5,000円(税込) 合計5万5,000円(税込) |
コーヒー鑑定士 | 全日本コーヒー商工組合連合会(JCQA) | 講習会5万円/1教科(税込) ※講習会と試験はセット 受験料1万円/1教科(税込) ※再受験時(合格時) 認定登録料5,000円(税込) 合計15万5,000円(税込) |
共通テキスト | コーヒー検定教本4,000円(税込・送料別) ※日本全国送料600円( 1個口につき・1個口3冊まで) 合計4,600円(税込) |
(参考:JCQA公式)
コーヒーインストラクター2級から始めて、コーヒー鑑定士資格を取得するまでに必要な費用はトータルで249,600円(税込)(2024年12月時点)となります。これはストレートで合格した場合の費用になります。
1回で合格しなかった場合は再試験が可能ですが、受験料をそれぞれ支払うのでその分費用もかかります。また、自宅が試験会場から遠い場合は宿泊費や交通費の負担も発生します。
不合格の場合の再試験の扱いについても、コーヒーインストラクター2級、1級、鑑定士でそれぞれ異なっているので事前に確認が必要です。
資格取得の計画をたて、万が一の時の再試験を受けるタイミングも考えておくのがベストです。費用面においても、再試験が受けられるほどの余裕を見ておくと安心といえます。
試験の難易度と合格率
コーヒー鑑定士試験は難易度が高く、合格率は例年4%程度と非常に厳しい水準です。特に実技試験では、わずかな味覚の違いを判別する能力が求められ、多くの受験者が苦戦します。
筆記試験も専門性が高く、コーヒーに関する広範な知識が必要とされ、合格ラインは商品設計・生豆鑑定・品質管理の3教科とも80点以上と設定されています。
合格のための勉強方法
効率的な学習のためには、合格に向けての学習計画設定が重要です。学習計画の内容についてまとめてみました。
期間 | 計画 | 内容 |
1~6か月 | 基礎固め | 基礎知識の習得 カッピング練習 |
1年 | 実技試験対策 | カッピング技術の習得 カッピング講習会への参加 実務経験者からの指導 |
6か月~1年 | 専門知識の深化 | カッピング講習会への参加 オンラインスクールへの参加 |
まずは公式テキストで基礎を固め、並行して毎日のカッピング練習を行っていきます。
基礎知識の習得が完了するタイミングで、焙煎度合いの判別や欠点豆の識別などの実践的なスキルを養うため、実務経験者からの指導を受けることも推奨されます。
オンラインの学習コミュニティへの参加も、長期間の学習に必要なモチベーションの維持に効果的です。
コーヒー鑑定士試験よくある失敗と対策
最も多い失敗は、カッピング試験での味覚評価の誤判定です。これを防ぐ対策を紹介します。
原因 | 対策 |
カッピングで結果が出せない | 日々の練習でカッピングに必要な味覚を鍛える本番に近い環境を作り、練習を重ねる (セミナーへの参加など) |
理論と実践が乖離している | 公式テキストや座学の講座で得た知識・理論を、実際のカッピングや焙煎豆の識別に結びつける訓練をする |
試験時に体調がすぐれない | 感覚を研ぎ澄ますため、カッピング前の飲食物は刺激物を避け、バランスの取れた食生活をする喫煙を控える適正な睡眠をとる |
体調を整え、ベストコンディションでコーヒー鑑定士試験に臨むことで結果を出しましょう。
コーヒー鑑定士と他のコーヒー資格の違い
コーヒー関連の資格は多岐にわたりますが、その中でもコーヒー鑑定士は難易度の高い資格に位置づけられます。単なる味覚判定だけでなく、生豆の評価から焙煎、品質管理まで、包括的な専門知識が求められる点が特徴です。各資格の特徴と違いを詳しく見ていきましょう。
Qグレーダー資格との比較
Qグレーダーは国際的に認知された資格で、主にスペシャルティコーヒーの品質評価に特化しています。試験はすべて英語で行われます(日本では日本語通訳が入る試験もある)。
SCA(スペシャルティコーヒー協会)が定めた基準・手順にのっとってコーヒーの評価ができるとCQI(場合によってはCQIとSCAの両方)が認定した技能者のこと(引用:日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ))
世界統一基準での評価が可能な国際資格ですが、3年ごとの更新(試験あり)が必須です。
一方、コーヒー鑑定士は日本独自の資格で(外国にはそれぞれの国が定める試験がある)、日本市場に即した評価基準や知識が重視されます。こちらは永久資格なので、一度取得したら更新手続きは必要ありません。
合格率はQグレーダーが約0.016%、コーヒー鑑定士が約5%と、両者とも難関です。
資格 認定者数 Qグレーダー 日本人は約300人 コーヒー鑑定士 鑑定士認定者 55名
商品設計マスター100名
生豆鑑定マスター151名
品質管理マスター65名
(1級認定者 1,633名2級認定者 20,433名)引用:JCQA(2024年9月時点)
コーヒーインストラクター1〜3級との違い、合格率
コーヒーインストラクターは階層的な資格体系となっており、2級から順に取得していきます。3級の取得は任意なので、初心者の方や基礎からコーヒーを学びたい方におすすめです。
3級の合格率は約70%、2級は約91%、1級は約14%です。インストラクターは主に対面販売に従事する人や鑑定技術の習得を目指す人に向いており、基礎知識の習得と鑑定技術に重点を置いています。
それに対しコーヒー鑑定士は、現場での生豆の品質評価と鑑定能力が重視される点が大きな違いです。
コーヒー鑑定士とあわせておすすめの資格「コーヒーソムリエ」
コーヒーソムリエは、主にサービス面での専門性を持つ資格です。
接客技術やコーヒーの提供方法に関する知識が中心となり、店舗運営やカフェビジネスでの活用が期待できます。鑑定士資格と組み合わせることで、品質管理からサービスまでの総合的なスキルを身につけることができます。
コーヒーソムリエの合格率は約70%とされており、受験者がコーヒー業界の経験者であったりある程度知識を持っている場合には、比較的狙いやすい資格です。
コーヒーソムリエは日本安全食品料理協会(JSFCA)が認定する民間資格で、受験資格に制限はなく在宅での試験が可能です。受験料は1万円(税込み)で2か月ごとに試験が行われます。
コーヒー鑑定士の持つ品質評価能力と、ソムリエのサービススキルを組み合わせることで、生豆の選定から最終提供まで、一貫した品質管理が可能となります。
コーヒー鑑定士とあわせておすすめの資格「バリスタ」
バリスタ資格は、抽出技術と提供方法に特化した実務的な資格です。資格取得には、エスプレッソマシンの操作技術はもちろん、温度管理やグラインド調整など、科学的な知識も求められます。また、ラテアートなどの視覚的な技術も重要な評価対象となっています。
バリスタ資格にはいくつか種類があり、合格率等が異なるので、下記にまとめます。
JBAバリスタ | 日本バリスタ協会が認定 レベル1からレベル3までレベル2の合格率は27%、レベル3は13% (バリスタとしての実務経験が必要) |
SCAJコーヒーマイスター | 日本スペシャルティコーヒー協会が認定 講座受講後に試験を受ける合格率は約80% 初心者でも挑戦しやすい |
UCCドリップマスター | UCC上島珈琲が認定講座受講後に認定される(合格率は非公開)ユーキャンの通信講座で取得可能比較的取得しやすい資格 |
コーヒーインストラクター | 全日本コーヒー商工組合連合会が認定 1級から3級まで2級の合格率は94%、1級は25%前後(3級は任意) 1級の受験には2級の合格が必須 |
コーヒー鑑定士が品質評価のプロフェッショナルであるのに対し、バリスタは最終製品の品質を保証する役割を担います。両資格を持つことで、豆の選定から最終提供までの一貫した品質管理が可能となり、キャリアの幅が大きく広がります。
実際の現場では、理論と実践の両面からコーヒーの品質を最大限に引き出す能力が問われます。コーヒーソムリエやコーヒーバリスタの資格取得は、そうした実践的なスキルの証明となり得るもので、コーヒー鑑定士の資格との相乗効果が期待できます。
ずばり知りたいコーヒー鑑定士の年収と将来性
コーヒー鑑定士の収入は、勤務形態や経験年数、所属企業やショップによって大きく異なります。業界全体としては専門性の高さが評価され、一般的な職種と比べて高い収入を期待できます。
ただし、単に資格を取得するだけでなく、取得後の実務経験とスキルの向上が収入アップの鍵となります。
コーヒー鑑定士の年収
コーヒー鑑定士の所属・勤務形態ごとの年収をまとめます。
コーヒーショップでの製造 | 280万円~350万円程度(参考:indeed) |
大手コーヒーメーカー(社内鑑定士) | 経験5年以上で500〜700万円程度(参考:indeed) |
フリーランスのコーヒー鑑定士 | 1案件あたり、一般的に10〜30万円程度とされる経験や地域によって年収に幅がある ※安定収入を得るためには、強固な人脈と高評価な実績の構築が必要。また、Qグレーダーなどの国際資格の保有などもアピールポイントになる |
メーカー勤務においては、資格を持つことで資格手当がつく場合や、別の資格試験を受けるための費用補助が出る場合があります。
特筆すべきは、昨今のスペシャルティコーヒーブームを背景に、品質評価のプロフェッショナルとしての市場価値が年々上昇傾向にある点です。コーヒー鑑定士の役割は今後さらに重要度を増すと予測されています。
コーヒー鑑定士は独立開業できるのか
独立開業の形態としては、ある程度経験を積んだ後で自身のロースタリーカフェの経営、品質評価コンサルタントとしての独立、セミナーなど教育事業の展開などが一般的です。
初期投資は、立地や規模にもよりますが、ロースタリーカフェ経営の場合は設備費用を含めて500万〜2000万円程度が目安となります。
コーヒー鑑定士のニーズと将来性
コーヒー産業は今後も成長が見込まれる分野で、鑑定士の役割は更に重要性を増すと予測されます。
国際コーヒー機関(ICO)の統計によると、スペシャルティコーヒー市場は一部減少する部門がありながらも、年間15%以上の成長率を維持しているとされます。ICOはCoffee Market Reporを発行しており、世界のコーヒー市場の情報を把握できる貴重な情報源です。
生産国との直接取引(ダイレクトトレード)の増加により、品質評価と認証の専門家としての鑑定士の重要性は一層増しています。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術の活用でビジネス手法や市場を変えていく動き)の波は、コーヒー鑑定士に従来の対面評価に加え、リモートでの品質評価やオンラインコンサルティングという新たな活躍の場を提供してゆくでしょう。
コーヒー鑑定士に関するよくある質問と回答
コーヒー鑑定士を目指す方々から寄せられる疑問や不安に、具体的な数字とデータを交えて回答します。資格取得を検討されている方は、以下の情報を参考に、自身のキャリアプランを立ててください。
コーヒー鑑定士の資格取得にかかる費用は?
総費用は、基礎講座から本試験までで約25万円程度です(ストレートで合格した場合)。
内訳は、コーヒーインストラクター2級講座・受験料が3万5千円(税込)、コーヒーインストラクター1級講座・受験料が5万5,000円(税込)、コーヒー鑑定士講座・受験料が合計15万5,000円(税込)、共通のテキストが4,600円(税込・送料別)となります。
また資格取得の講座・受験料をは別に、カッピング練習用の豆代(月1〜2万円)なども必要です。さらに、任意の模擬試験や追加講習を受講する場合は、10〜20万円程度の追加費用が発生します。
ストレートで合格する方はかなり少ない状況と費用対効果を考えると、計画的な資金準備が重要です。
コーヒー鑑定士は独学での勉強は可能?
完全な独学での合格は極めて困難です。特にカッピング技術は、経験豊富な指導者からの直接指導が不可欠です。
ただし、理論面については、公式テキストや参考書を活用した自己学習が可能です。推奨される学習方法は、基礎講座で体系的な知識を習得し、実技は専門機関での訓練を受けるというハイブリッドアプローチです。
コーヒー鑑定士の過去問はある?
公式な過去問題集の販売はありませんが、試験対策セミナーなどで過去の出題傾向や例題が提供されることがあります。
実技試験については、評価基準と採点方法が公開されており、これらを参考に練習を重ねることが重要です。ただし、試験内容は毎年更新されるため、過去問だけに頼らない総合的な学習が必要です。
コーヒー鑑定士とコーヒーインストラクター1級の違いは何ですか?
最大の違いは、求められる専門性の深さと実務能力です。コーヒーインストラクター1級が知識の普及と教育に重点を置くのに対し、コーヒー鑑定士は実際の品質評価と判定能力が重視されます。
また、鑑定士は生豆の評価から焙煎、品質管理まで、より広範な実務スキルが要求されます。
現場でのバリスタ経験は必要?
バリスタの経験は必須ではありませんが、実務経験があると理解が深まり、試験対策にも有利です。
特に、バリスタとして培った焙煎やカッピング時の判断力は、実地でしか得られない貴重な経験値となるでしょう。
特筆すべきは、お客様とのコミュニケーションを通じて得られるユーザーの好みへの理解度が高まる点です。理論だけでは習得困難な広範な視野が得られ、1年以上の実務経験で培われる重要なスキルと言えます。
海外で働くチャンスはある?
増加傾向にあります。特に、アジア圏において日本式品質管理(TQC:製品やサービスの品質保証を重視する活動)の需要が高まっており、日系企業の海外工場や現地企業からの日本人品質管理者の求人が見られます。
海外での品質管理職に就くためには、TOEIC 750点以上のビジネス英語力に加え、国際的に通用するQグレーダー資格の取得が重要です。加えて、日本品質管理学会が認定する品質管理検定(QC検定)1級の保持者は、特に高い評価を受けています。
給与面では、海外駐在員としての待遇が期待でき、住宅手当や子女教育費などの諸手当を含めると、日本国内の1.5〜2倍程度の年収となるケースが一般的です。ただし、現地での生活環境や文化の違いへの適応力も求められます。
まとめ:コーヒー鑑定士を目指す方へ
コーヒー鑑定士は、単なる資格以上の価値を持つ専門職です。近年のスペシャルティコーヒーブームで、その需要は着実に高まっています。
体系的な学習計画の立案、実践的なカッピング技術の習得、 セミナーや講座への参加時の業界ネットワークの構築が資格取得のカギとなります。
資格取得後は、焙煎所・輸入商社・カフェチェーンなど、活躍の場は多岐にわたります。独立してコンサルタントとして活動する道や、海外での活躍機会も十分にのぞめます。
コーヒー鑑定士は、情熱と努力次第で専門職として確かな未来を築ける資格です。明確な目標と計画を持って、一歩一歩着実に前進されることをお勧めします。
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